シルバーレイン(TW2)にて活動中・朱鷺村伊鳥とその弟分と隊長のブログ
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プレゼントが本当に嬉しくてですね!
そんでちょっと気になった事があったりですね!
あと伊鳥からシンへのプレゼントの話をちょっとしたくてですね!
思い立ったの誕生日当日っていうかもう日付変わった後だったんですけどなんか書いた。
珍しく書き上げてすぐのうpなんでミスみつけたら書き直す所存。
「Thank you for born」
「兄貴ー!!兄貴!見て見て!!」
ばたばたと駆け込んできた弟分の背後に、伊鳥は激しい勢いで振り回される尾を幻視した。
(あれ、こいつ何時からスニクんなったンだっけか)
スニク――クルースニク。狼の姿を取る事の出来る、人狼という来訪者種族のことである。
重ねて言うが、彼らは狼に変身する。決して、犬ではない。
が、旧い旧い犬の原種は狼であり、生まれたての仔狼と仔犬は一見に見分けがつかない。
尤も人狼というものは、狼そのものに変身するだけで、人の姿のまま耳や尾が生えるものではないのであるが――ともかく、その時のシン=インデックスを見て、朱鷺村伊鳥が思ったことはそれであった。
「ンで、どうしたよ?」
ばさりと夜着の上に着物を引っ掛けて身を起こすと、伊鳥は問うた。
当に昼を過ぎ、夕刻とも呼んで差し支えない時刻であったが、仕事も無くそしてつい数日前に大きな戦い(しかも場所は宇宙である)があったばかりで。『生命賛歌』の恩恵、また大きな傷を負わずに済んだ事もあって肉体的な損傷はなかったが、精神的な疲労は少なからず残っていた。
その状態で、昨日今日は店に出勤せざるを得なかった。休みのとれた今日になってようやく、その疲労を回復せんとするために惰眠を貪っていたのである。
――と言っても、戦争がなくとも休日の目覚めが遅いのが彼の常の態ではあったのだが。
そんな彼の、健全な学生である(頭の出来の良し悪しと健全かどうかは無関係である。故に間違いなく健全である)弟分は実に嬉しそうに答えた。
「プレゼントもらったのぜ! ラックにーちゃんから! 誕生日の!」
そうしてシンが差し出したのは、両手の上に乗る大きさのサイズの、綺麗な包装紙に包まれた箱である。
それを目にして、伊鳥は前髪を掻き揚げようとした手を強張らせた。
(……あ、やッべぇ)
そう、今日は五月三十一日。シンの誕生日、である。
正確には彼が現在の養父母と縁組を行った日であり、明確な生誕の日は今となっては誰にもわからないのだが、しかしこの日に「シン=インデックス」というものが誕生したのは事実であり、そしてそれを彼の『誕生日』と呼ぶことは自然なものとなっていた。
伊鳥とて、それを忘れていた訳でも蔑ろにしていた訳でもない。
去る二月の自身の生誕の日に、シンは己の気持ちと願いを十全に込め、思いつけるあらゆる伝手を総動員した贈り物をしてくれた。
「宴繚乱」、そう銘された着物。
この現代、和服は容易く手に入れられる物ではない。だから伊鳥が平素から身につけるそれの殆どは、自ら生地から縫い上げたものだ。その生地でさえ、入手する為にそれなりの費用や手間を必要とするような派手な柄の和織の布であり――シンが完成品を用意する為に、並々ならぬ苦労があったことは想像に難くない。
それでも遂げた意志と、そして品物自体に込められた願いの源である弟分の想いを伊鳥はわかっている。
例えそれがなくとも、伊鳥にとってシンが大切な存在であることはもはや違えようの無いことだ。だから万感を込めてこの日を祝っただろう、「うまれてきてくれてありがとう」と。
けれど相手の想いを真っ向から受け止め、そしてそれを己からも真正面で返す事、それが朱鷺村伊鳥の、そうでありたいと望み、そうあろうとする己なのだ。
故に彼は長く前から、そして昨日までずっとその為の贈り物の準備をしてきた。しかし。
(まだ包んでねェ)
品物自体は出来ている。しかしプレゼント、としての形を為す為の包装をせぬまま、昨夜は寝てしまった。そして寝入ってそれが出来ぬままになってしまった。
基本として、この弟分は自分と一緒にいたがる。だから平日であるこの日、彼が学校にいるうちに包装を済ませてしまおうと思っていた。
しかし既に彼は帰ってきてしまった。
さて、いつ包んでいつ渡そうか、今日日付が変わらぬ間に――そう伊鳥が考えている間に、シンはどうやら郵便受けに入っていたらしい、帰宅の際に見つけたらしい誕生祝いの包みを開いていた。
不器用ななりに破かぬように頑張って開封した様子が見て取れる、白地に銀色の『HAPPY BIRTHDAY』の文字が散らばるシンプルな包装紙を綺麗に畳んでやりながら、伊鳥はその上から茶紙越しに貼り付けられた配達伝票をふと手に取る。
差出人、ラック=リバー。
……ああそうだ、確かに飛び込んできたときに言っていた。『ラックにーちゃんから』と。
あれだけ喜ぶわけである。彼の人はシンにとって伊鳥に次ぐ二人目の兄のようなもので。
シン自身にはその発想すら思い浮かばないであろうが、彼が『伊鳥を中心とした狭く閉じた世界』の外に出て、初めて心を通わせた相手と言っても相違ないのだ。
些細な、ほんとうにほんの些細な。それは劇的でもなんでもない小さな出来事だったけれども、けれどそれはシンにとって、彼が考えに至らない領域で、深く大きな意味を持っていた。
無論伊鳥にとってもラック=リバーという人物は、大切という言葉さえ軽く思えるほどに重要な存在であり――。
「見て見て、きれーなのぜ!」
そんな彼から贈られた、シンが満面の笑みで伊鳥に見せたのは、白いストラップであった。
白と銀の紐に連なる白い勾玉。なるほど綺麗で、そして良く似合っている。シンにも、そして贈り主である彼のセンスにも。
どこにつけるのが一番だろうか、携帯電話ではよく落として傷つけ紛失するから別の場所が良いか、などと時折過保護になるきらいのある伊鳥が考えていた時だ。
「兄貴兄貴、兄貴のもある!」
差し出されたのは、朱と緋色がコントラストを描く包装紙に包まれた、シンが先ほど見せたのと同じサイズの箱。
包装を解いてみれば、確かに自分自身へと宛てられたメッセージカードが添えてある。
透明な箱の中に入っていたのはシンのものと色違いの、紅色と黒の紐に黒い勾玉の連なったストラップ。
「対旭」。そう銘された二つに。伊鳥は緩んだ口元を覆った。
こみ上げてくるその感情の名を知っている。それは「喜び」に相違ないと。
――きらりと光る白と黒の勾玉を並べて掲げて、ふと思う。
確か彼の生まれた家では、こんな勾玉にはそれぞれに意味があったはずだ。
この白と黒にも、きっと意味はあるのだろうかと、
(俺は、思い上がっていいのかね?)
あるとするならば、どんな意味なのだろうか、と。
シンの大好きな人のもう一人、瀬良陸都からきらきらと輝く贈り物が届くのと。
かけがえのない兄貴分から、きちんと綺麗に包装されて、「うまれてきてくれてありがとう」を形にしたそれを手渡されるのは、それからもう数時間後のことである。
【Thank you for born=うまれてきてくれてありがとう】
20120605
卒業生 20歳
魔剣士×カースブレイド
・義兄弟ズの兄貴分の方
・お兄ちゃん
・粋と傾奇の和風好き
シン=インデックス(b55425)
高3 18歳
フリッカースペード×巡礼士
・義兄弟ズの弟分の方
・馬鹿わんこ
・無駄に育ってる
フェイト=ブラッドレイ(b47222)
卒業生 19歳
貴種ヴァンパイア×ゾンビハンター
・吸血軍人
・猟犬部隊部隊長
・義兄弟ズとはなんか腐れ縁
・現在、英国陸軍士官学校に在籍中。
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