シルバーレイン(TW2)にて活動中・朱鷺村伊鳥とその弟分と隊長のブログ
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I can do it?
うっかり他の話より先に書きあがりました。
大体三話分一気に。
既に開示してある話とこれだけでわかるようになってますが、
後に前の部分で二重説明になるだろうところはその時修正する予定です。
時間軸は番外を除いて最新。
伊鳥が結社「◆Re:START◆」に来るきっかけの話、その1です。
大体三話分一気に。
既に開示してある話とこれだけでわかるようになってますが、
後に前の部分で二重説明になるだろうところはその時修正する予定です。
時間軸は番外を除いて最新。
伊鳥が結社「◆Re:START◆」に来るきっかけの話、その1です。
I can do it?
「伯爵」が妖狐勢力に保護あるいは軟禁された後。
原初の吸血鬼と異形勢力との協力によって実行された、銀誓館学園最大の武器とも呼べる「運命予報士の殺害」「全国主要都市の一斉襲撃」。神戸は六甲アイランドに建てられた「影の城」に封じられた異形「無血宰相トビアス」の解放の同時作戦――
【1月15日】。あるいは【ブリュンヒルデの騎行】。
あの夏の終わりから季節が過ぎ、年が変わって。
朱鷺村伊鳥はこの1月15日、襲撃阻止の為に冬の北海道へと赴いていた。
カタストロフ以降、戦場へ足を運んだのは相棒たる吸血軍人が心躍らせた伯爵戦争からの連戦だ。
しかし彼はまだ己の意志で戦っているとは言い難かった。
そもそも己の意志で歩いているのかさえ、彼自身にはわからなかった。
あの日、己の全てを否定されたようなものだ。
今のままで生きていてはいけないと。生きてはいけないと。
「カタストロフ」のあの混乱の中でそれを突きつけられ。それでもまだ足掻いて、結局自分の頭で深く思い知った。
朱鷺村伊鳥は、シン=インデックスを切り捨てることはできない。
もはや彼を置いて自分一人で狂気に身を任せることも、そうして世界から逃げる事も出来ない。
だから今までの生き方を続ける事はもう出来ないのだ。
けれど。今までのように生きられないのなら、ならばどう生きればいいのかがわからない。
それ以前の自分がどうであったか思い出せなくなるほどには長く、狂人であろうとする生活を続けてきたのだ。
驚くべき事に。あと二月足らずで、自分は高校を卒業することになっているらしい。
吸血軍人、フェイト=ブラッドレイと出会い、狂人を目指して生きようと決めたのは中学に入学した年の秋頃だ。
12だった自分はもうすぐ18になるのだ。
それだけの時間を何もしてこなかった自分が。
今から何をすればいい。
(俺は、どうありゃァ良い?)
未だにそれは見つからない。
吸血軍人の差し出したカードに任せて従属種ヴァンパイアになって、そのまま。
従属再生という能力を役立たせる為だけに、自分を慕い寄ってくるシンを貴種にさせていた。
ついてくるのならばそれが一番便利だった。輸血用血液パックと同じ。ただの血袋に過ぎない、と。ずっとそうしてきた。
けれどもう、そんな利便性だけの関係を保てる存在ではなくなってしまったのだ。
やめてしまえばいい。それなのに今でも伊鳥は従属種のままであるし、シンは貴種のままだ。
そもそも。
シンが使っている「悪童マキシテンペスト」の称号。
出会った時小学生だった彼はもうすぐ高校生になるし、悪童と呼ばしめた生意気さは欠片もない。悪童はもう似合わない。
そして伊鳥自身。
「朱鷺村伊鳥の屍に憑いた鬼」と。ずっとそう名乗ってきた。
今も、それを使い続けている――自ら名乗る事をしていない、ただ、それだけだ。
朱鷺村伊鳥はあの日に死んだ。ここにあるのは屍で。動いているのは「鬼」というものが憑いて屍を動かしているから。
ゴーストというものをあまり理解していなかった頃。リビングデッドの存在よりも身近だった、「人の屍に憑く『鬼』」の昔語り。
自分は「鬼」だ。人としての朱鷺村伊鳥はもういない、死んだのだ、と。
……もう死んでいるのだから、狂ってしまったっていいだろう。
人としての感情など、なくしてしまっていいだろう。
日常を生きて笑って人のように語るのは「人の皮をかぶっているから」だ。本当の自分はもう、死んでいるのだ、と。
そうなってしまえと望み、そうなろうとしてきた。そうだと何度も言い重ねてきた。
「狂人の真似とて大路を走らば即ち狂人なり」。
狂人を真似ていれば、いつか本物の狂人になれるだろう、などと。
解釈を誤って、誤りのままに覚え、それを実践しようとしていた。
間違っているのだから――結局、そんなものにはなれなかったのだが。
結局伊鳥は生きているのだ。死ぬ事など出来はしないし、死なせる事もできない。
それでも鬼の称号を使い続けている。
それを外して、何になれば良いのかわからないのだ。
「カタストロフ」のあの日から現れるようになった、抗体ゴーストの情報を朱鷺村伊鳥は殆ど知らなかった。
せいぜい知っていたのは獣人が妖獣の進化系のようなものらしいということだ。
ナンバードから救出された能力者が新たに学園の生徒となっているということさえ、知ったのはその後の事である。
パフュームリリスの「パフューム」への対抗手段。それを知ったのは、1月15日の戦いのその日、向かった名寄での事だ。
『恋人や強い絆のある人の事を強く思う事で、あるいはパフュームの力に抵抗できる場合がある』。
学園の生徒の中に、それを実践する者達がいた。
例えば結社揃いのリストバンドや、贈られた小物や、そういった物に思いを託して魅了から凌ごうとする者たちを見た。
そして事実、それを耐え凌いだ姿を見て。そうしてその日の戦争が終わった後。
伊鳥はふと、自分にはそれが出来るのかと疑問を抱いたのだ。
図書室で調べた情報には、確かにそう記されていた。
ならば実践で使われた例はあるのか、と。それを探して。
過去に出された依頼を片端から読んでいった。
一歩を踏み出すには届かない。それはまだ、爪先を大地から放しただけだ。
けれど確かに、それがきっかけだった。
「伯爵」が妖狐勢力に保護あるいは軟禁された後。
原初の吸血鬼と異形勢力との協力によって実行された、銀誓館学園最大の武器とも呼べる「運命予報士の殺害」「全国主要都市の一斉襲撃」。神戸は六甲アイランドに建てられた「影の城」に封じられた異形「無血宰相トビアス」の解放の同時作戦――
【1月15日】。あるいは【ブリュンヒルデの騎行】。
あの夏の終わりから季節が過ぎ、年が変わって。
朱鷺村伊鳥はこの1月15日、襲撃阻止の為に冬の北海道へと赴いていた。
カタストロフ以降、戦場へ足を運んだのは相棒たる吸血軍人が心躍らせた伯爵戦争からの連戦だ。
しかし彼はまだ己の意志で戦っているとは言い難かった。
そもそも己の意志で歩いているのかさえ、彼自身にはわからなかった。
あの日、己の全てを否定されたようなものだ。
今のままで生きていてはいけないと。生きてはいけないと。
「カタストロフ」のあの混乱の中でそれを突きつけられ。それでもまだ足掻いて、結局自分の頭で深く思い知った。
朱鷺村伊鳥は、シン=インデックスを切り捨てることはできない。
もはや彼を置いて自分一人で狂気に身を任せることも、そうして世界から逃げる事も出来ない。
だから今までの生き方を続ける事はもう出来ないのだ。
けれど。今までのように生きられないのなら、ならばどう生きればいいのかがわからない。
それ以前の自分がどうであったか思い出せなくなるほどには長く、狂人であろうとする生活を続けてきたのだ。
驚くべき事に。あと二月足らずで、自分は高校を卒業することになっているらしい。
吸血軍人、フェイト=ブラッドレイと出会い、狂人を目指して生きようと決めたのは中学に入学した年の秋頃だ。
12だった自分はもうすぐ18になるのだ。
それだけの時間を何もしてこなかった自分が。
今から何をすればいい。
(俺は、どうありゃァ良い?)
未だにそれは見つからない。
吸血軍人の差し出したカードに任せて従属種ヴァンパイアになって、そのまま。
従属再生という能力を役立たせる為だけに、自分を慕い寄ってくるシンを貴種にさせていた。
ついてくるのならばそれが一番便利だった。輸血用血液パックと同じ。ただの血袋に過ぎない、と。ずっとそうしてきた。
けれどもう、そんな利便性だけの関係を保てる存在ではなくなってしまったのだ。
やめてしまえばいい。それなのに今でも伊鳥は従属種のままであるし、シンは貴種のままだ。
そもそも。
シンが使っている「悪童マキシテンペスト」の称号。
出会った時小学生だった彼はもうすぐ高校生になるし、悪童と呼ばしめた生意気さは欠片もない。悪童はもう似合わない。
そして伊鳥自身。
「朱鷺村伊鳥の屍に憑いた鬼」と。ずっとそう名乗ってきた。
今も、それを使い続けている――自ら名乗る事をしていない、ただ、それだけだ。
朱鷺村伊鳥はあの日に死んだ。ここにあるのは屍で。動いているのは「鬼」というものが憑いて屍を動かしているから。
ゴーストというものをあまり理解していなかった頃。リビングデッドの存在よりも身近だった、「人の屍に憑く『鬼』」の昔語り。
自分は「鬼」だ。人としての朱鷺村伊鳥はもういない、死んだのだ、と。
……もう死んでいるのだから、狂ってしまったっていいだろう。
人としての感情など、なくしてしまっていいだろう。
日常を生きて笑って人のように語るのは「人の皮をかぶっているから」だ。本当の自分はもう、死んでいるのだ、と。
そうなってしまえと望み、そうなろうとしてきた。そうだと何度も言い重ねてきた。
「狂人の真似とて大路を走らば即ち狂人なり」。
狂人を真似ていれば、いつか本物の狂人になれるだろう、などと。
解釈を誤って、誤りのままに覚え、それを実践しようとしていた。
間違っているのだから――結局、そんなものにはなれなかったのだが。
結局伊鳥は生きているのだ。死ぬ事など出来はしないし、死なせる事もできない。
それでも鬼の称号を使い続けている。
それを外して、何になれば良いのかわからないのだ。
「カタストロフ」のあの日から現れるようになった、抗体ゴーストの情報を朱鷺村伊鳥は殆ど知らなかった。
せいぜい知っていたのは獣人が妖獣の進化系のようなものらしいということだ。
ナンバードから救出された能力者が新たに学園の生徒となっているということさえ、知ったのはその後の事である。
パフュームリリスの「パフューム」への対抗手段。それを知ったのは、1月15日の戦いのその日、向かった名寄での事だ。
『恋人や強い絆のある人の事を強く思う事で、あるいはパフュームの力に抵抗できる場合がある』。
学園の生徒の中に、それを実践する者達がいた。
例えば結社揃いのリストバンドや、贈られた小物や、そういった物に思いを託して魅了から凌ごうとする者たちを見た。
そして事実、それを耐え凌いだ姿を見て。そうしてその日の戦争が終わった後。
伊鳥はふと、自分にはそれが出来るのかと疑問を抱いたのだ。
図書室で調べた情報には、確かにそう記されていた。
ならば実践で使われた例はあるのか、と。それを探して。
過去に出された依頼を片端から読んでいった。
一歩を踏み出すには届かない。それはまだ、爪先を大地から放しただけだ。
けれど確かに、それがきっかけだった。
【I can do it?=自分にそれは出来るのか?】
20120911
20120911
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COMMENT
プロフィール
朱鷺村・伊鳥(b47332)
卒業生 20歳
魔剣士×カースブレイド
・義兄弟ズの兄貴分の方
・お兄ちゃん
・粋と傾奇の和風好き
シン=インデックス(b55425)
高3 18歳
フリッカースペード×巡礼士
・義兄弟ズの弟分の方
・馬鹿わんこ
・無駄に育ってる
フェイト=ブラッドレイ(b47222)
卒業生 19歳
貴種ヴァンパイア×ゾンビハンター
・吸血軍人
・猟犬部隊部隊長
・義兄弟ズとはなんか腐れ縁
・現在、英国陸軍士官学校に在籍中。
――――――――――――――
この作品は、株式会社トミーウォーカーのPBW『TW2:シルバーレイン』用のイラストとして、義兄弟ズ背後が作成を依頼したものです。
イラストの使用権は義兄弟ズ背後に、著作権は「京作」「寛斎タケル」両絵師様に、全ての権利は株式会社トミーウォーカーが所有します。
卒業生 20歳
魔剣士×カースブレイド
・義兄弟ズの兄貴分の方
・お兄ちゃん
・粋と傾奇の和風好き
シン=インデックス(b55425)
高3 18歳
フリッカースペード×巡礼士
・義兄弟ズの弟分の方
・馬鹿わんこ
・無駄に育ってる
フェイト=ブラッドレイ(b47222)
卒業生 19歳
貴種ヴァンパイア×ゾンビハンター
・吸血軍人
・猟犬部隊部隊長
・義兄弟ズとはなんか腐れ縁
・現在、英国陸軍士官学校に在籍中。
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